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自民党・石原氏 普天間の政府方針を追及

2012年2月9日 16:29
自民党・石原氏 普天間の政府方針を追及

 衆議院予算委員会で、9日から12年度予算案の審議が始まった。午後に質問に立った自民党・石原幹事長は、アメリカ軍普天間基地(沖縄・宜野湾市)を沖縄・名護市辺野古に移設することを堅持するとした政府の方針を追及した。

 石原氏「急に就任されたから、勉強の時間も短かったと思いますけれども、ここで、テレビカメラに向かって『私が責任を持って環境アセスを推し進め、それが終わったら埋め立て申請を行って、一日も早く、普天間を辺野古に移設します』と言ってください」

 田中防衛相「この普天間の移設の問題は長年、多くの諸先輩がご苦労をされたもの。また、ここ2年間、大変迷走をいたしました。しかし、我が国が約束をしたこの普天間問題で、私の手で少しでも解決の糸口を、当初から申し上げておりますから、何とか探し当てたいという決意で臨んでおりますので、私に任せていただければ」

 田中防衛相は、問題解決への決意は示したが、辺野古への移設に向けた具体的な手続きの進め方については明言を避けた。これに対して、石原氏は普天間基地が固定化される懸念があるとして、野田首相の沖縄訪問を求めた。

 石原氏「中期で見れば、固定化されるんじゃないか、そんな懸念を沖縄の方は持たれたんだと思います。今、為政者は野田首相なんですから、『環境が整ったら行くよ』と言っているんじゃなくて、環境を整えるためにもご自身で行かれて、ご自身の言葉で直接説明すべきでは」

 野田首相「今進展しつつある日米の協議、これは普天間固定化につながってはいけないというのはご指摘の通り。知事を含めて沖縄の皆様に説明する機会を早急に作りたい」

 8日の在日アメリカ軍の再編見直しの発表を受けて、日本政府は「普天間基地の固定化はさせない」と強調しているが、基地固定化の懸念は依然として拭えていない。