「事例あった」第三者委が認定 愛知・東郷町長“ハラスメント”疑惑 セクハラやマタハラも
愛知県東郷町の町長の職員への“ハラスメント疑惑”について、22日午後、第三者委員会による報告書が提出され、「町長によるハラスメント事例はあった」と認定されました。
◇
問題発覚から5か月。
記者
「調査結果が出されるが、いまの気持ちは?」
東郷町 井俣憲治町長
「……」
カメラを見ずに、役場の中へ進む愛知県東郷町の井俣町長。「個別の取材対応はしない」としているなか、自身の“ハラスメント疑惑”について第三者委員会の調査結果報告という、重要な節目を迎えました。
不適切な発言が問題となったのは、去年11月のことです。
「『死ね。お前ら殺すぞ』などと言われた」
職員主導で行われたアンケートで、“セクハラ”や“パワハラ”とみられる発言を指摘されたのです。
去年11月、井俣町長は発言を認めて謝罪しました。
――語気が弱ければ、「死ね」「殺すぞ」と言っていいという認識だったのか?
東郷町 井俣憲治町長
「お笑い的な、そういう物言いの中で、それを無配慮に使ってしまった」
病気で、大きな手術を控えていた職員に対しては…
町長
「お前の家、何宗? 葬式やるっていったら、何宗?」
職員
「えっと、西本願寺」
町長
「西本願寺って東郷町、あそこしかないぞ」
職員
「死ぬこと前提じゃないですか」
町長
「お前、死んだら、香典いくらくらい?」
命に関わる大きな手術を控える職員に、亡くなることを前提とした発言。
町長は、謝罪しつつも、進退の明言はさけてきました。
東郷町 井俣憲治町長(去年11月)
「進退を含めた判断は、第三者委員会の先生のご判断のもと、ということをお話しさせていただく」
町長が自身の進退の判断基準にしたいとしたのが、第三者委員会の報告書です。その報告書が、22日午後、町に提出されました。
報告書では、「町長による“ハラスメント”事例はあった」と認定。“セクハラ”や“マタハラ”なども報告されています。
背景としては、町長が“ハラスメント”に対する知識や理解が不足していると指摘し、「指導の一貫として『正しいことをしている』と考えていたことから、何の抵抗もないまま頻繁にパワハラが行われてきた」としています。
井俣町長は、今後、会見の場を設けたいとしています。