×

消費税増税法案 民主党内のとりまとめ難航

2012年3月15日 13:59
消費税増税法案 民主党内のとりまとめ難航

 民主党の消費税増税法案の事前審査が14日にスタートした。経済の状況によって増税を見合わせる「景気弾力条項」や、15年に10%に引き上げた後のさらなる増税の可能性が議論の焦点となっている。執行部は今週中にも党内の了承をとりつけたい考えだが、とりまとめは冒頭から難航している。

 14日の会議では特に、法案の概要に15年に消費税率を10%に引き上げた後、「16年度をメドに必要な法制上の措置を講ずる」と盛り込んでいる点について、さらなる増税の可能性を示すものだとして、批判が相次いだ。

 反対する議員らは15日朝も、「議員定数削減など、消費税増税の前にやるべきことができていない」と訴えていて、新たな会議を21日に立ち上げ、野田首相に考えを改めるよう求めていく方針。川内博史議員は「政府が自ら決めたことに違反して、消費税率だけを引き上げようとするのであれば、私たちは政府の暴走を止めなければならない」と述べた。

 これに対し、野田首相は23日を軸に法案の閣議決定を目指しており、岡田副総理は15日朝、「激しい議論はあるが、最後はやはり、政治家としての良識が示されてきた」と述べ、最終的には党内はまとまるとの見通しを示している。

 反対する議員らは、さらに経済状況が著しく悪化した際に増税を停止できる要件をより具体的に数値で示すよう求める構えで、これらを法案内容にどう書き込むかが焦点となる。