今年度予算は５日、参議院本会議で野党の反対多数で否決されたが、憲法の規定により衆議院の議決が優先され、成立した。一般会計総額は約９０兆３０００億円で、これに、特別会計として別枠にした東日本大震災の復興費などを加えた実質的な予算は約９６兆７０００億円となり、過去最大規模となっている。予算の成立が４月にずれ込むのは１４年ぶり。

　野田首相「年度内の成立はできませんでしたけれども、今日成立してホッとしています。（社会保障と税の）一体改革であるとか、様々な重要法案がございますので、それぞれの法案の成立を期さなければいけないので、真摯（しんし）に与野党の協議を呼びかけて、委員会の持ち方をどうするとか、タイミングを含めて、丁寧な議論をしていきたいと思います」

　一方、予算の財源の裏付けとなる赤字国債発行法案は、いまだに成立のメドが立っていない。去年に続いて２年連続で、成立した予算の財源の裏付けがととのわないことになり、野田政権の厳しい国会運営が続く。