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社会保障と税の一体改革、与野党本格論戦へ

2012年5月21日 12:29
社会保障と税の一体改革、与野党本格論戦へ

 「社会保障と税の一体改革」をめぐる特別委員会は21日午後から野党の質問が始まり、論戦が本格化する。自民党は、問責が可決された田中防衛相ら2閣僚の交代を求める他、自民党の社会保障案を全て取り入れるよう野田首相に強く迫る考え。

 21日午後の質問に立つ自民党・石原幹事長らは、民主党がマニフェストで掲げた最低保障年金制度や年金の一元化などの撤回を求め、現行の年金制度を維持する自民党の対案を全て取り入れるよう迫る方針。自民党・谷垣総裁はその上で、消費税増税法案の成立に協力し、その代わりに衆議院の解散・総選挙を約束させる「話し合い解散」を模索している。

 しかし、野田首相は、現時点では話し合い解散の可能性を否定している他、問責を受けた2閣僚についても続投させる姿勢を崩していない。野田首相は「反省すべきところは反省をして、そして緊張感を持って職責を果たしていただきたいと」と発言している。こうした発言に対し、自民党内には不信感が強まっている。石原幹事長は20日、「何かごちゃごちゃごちゃごちゃ、本当にやるのかなと。谷垣総裁なんかは非常に今、疑心暗鬼になっている」と述べている。

 石原幹事長らは、野田首相が消費税増税法案を今国会中に成立できない場合は、内閣不信任決議案などの提出も示唆してけん制している。民主党と自民党の間での修正協議が実現するのか、手探りの展開が続く。