×

外相、尖閣国有化の余波に「冷静な対応を」

2012年9月12日 20:39
外相、尖閣国有化の余波に「冷静な対応を」

 日本政府が沖縄・尖閣諸島を国有化したことを受け、中国で日本に抗議するデモが起きていることなどについて、玄葉外相は12日、「中国政府に冷静かつ適切な対応を求めたいと思います」と話した。

 尖閣諸島周辺では12日未明、中国の監視船4隻が一時、接続水域に向かって航行し、緊張が高まった。現在も海上保安庁の巡視船が警戒に当たっている。

 尖閣諸島の国有化は日中の民間レベルの交流や活動にも影響を及ぼしている。中国・上海では、各国の参加者が地域の祭りなどを紹介するイベントが今週に開催される予定だが、参加する予定だった大阪市と香川県に、上海市から「安全上の理由から参加を見合わせてほしい」と連絡があったという。また、上海の旅行会社では、日本を訪れる予約の約3割がキャンセルされた。

 中国外務省は日本時間12日午後の会見で、「現在の日中関係の厳しい局面は、完全に日本側が一方的に作った」とし、日本側に「誤った行動を改めてほしい」とコメントした。尖閣諸島国有化の影響は今後も続きそうだ。