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鹿児島3区補選で自民勝利、野田政権に打撃

2012年10月29日 1:49
鹿児島3区補選で自民勝利、野田政権に打撃

 野田政権発足後初めての国政選挙となった衆議院鹿児島3区の補欠選挙は28日、投開票が行われ、自民党の元議員・宮路和明氏(公明党推薦)が、国民新党の新人・野間健氏らを破り、7期目の当選を果たした。与党の議席を失ったばかりか、29日に召集される臨時国会を前に、野党に勢いを与え、野田首相にとっては厳しい結果となった。

 今回の補欠選挙は、民主・自民両党が新体制となって初めての国政選挙で、与野党とも次期衆院選の前哨戦と位置づけていた。安倍総裁は、宮路氏の勝利を「野田政権が国民の信頼を失った結果だ」として、臨時国会で野田首相に対し、年内の解散をさらに強く求めていく考えを示した。

 また、公明党・山口代表は「選挙結果を踏まえ、国会で論戦していくことが国民に訴える早道だ」と述べた。

 衆議院では、自民・公明両党も所信表明演説が行われる本会議に出席した上で、代表質問などで野田政権の政権担当能力を厳しく追及する構え。

 一方、国民新党・下地幹事長は、選挙戦が僅差だったことにふれ、善戦したとの認識を示した。

 また、民主党・鉢呂選対委員長は「政党として力が及ばなかったことをおわび申し上げます。あとわずかな時間が足りなかったことが心残りでなりません」とのコメントを発表した。

 内閣支持率の低迷に加え、今回、推薦候補が敗北したことで、野田首相の求心力が低下するのは避けられそうもない。