佐賀県知事選 今後の県政運営にしこりも
政府が進める農協改革などへの対応をめぐり保守分裂の選挙となった佐賀県知事選挙は、農業関係団体が支援する元官僚の候補が政府・自民党が全面支援した候補を破り初当選した。
投開票から一夜明けた12日、当選した元総務官僚・山口祥義氏(49)は佐賀市内の神社にお礼参りをし、今後の抱負を語った。
山口氏「県民の安全・安心の責任を担うことの重さ(を実感し)、しっかりやっていきたいと決意を新たにした」
今回の知事選は、政府や自民党本部が前の佐賀県武雄市長・樋渡啓祐氏を全面的に支援し、農協系の政治団体、県農政協議会などが山口氏を支援する保守分裂選挙となり、山口氏が樋渡氏との事実上の一騎打ちを制した。
山口祥義氏 18万2795票 ※当選
樋渡啓祐氏 14万3720票
島谷幸宏氏 3万2844票
飯盛良隆氏 6951票
当選後の山口氏は「ノーサイド」を強調しているが、今後の県政運営にはしこりが残り、また政府・自民党は支援した候補が敗れたことで、4月の統一地方選に向け戦略の見直しを迫られることになるとみられる。