参議院・予算委員会は２６日、中央公聴会を開き、集団的自衛権の行使を含む安全保障法制などについて有識者の意見を聞いた。

　柳澤協二・元官房副長官補「他国の軍隊を支援するということは、日本も戦争当事国とみなされて日本に対する反撃ということも当然考えておかなければいけない」

　第１次安倍内閣で安全保障担当の官房副長官補をつとめた柳澤協二氏は自衛隊による他国軍の後方支援などについてこのように述べ、リスクを最小化するための枠組みが必要との考えを示した。また、集団的自衛権の行使を可能とする新３要件について、「より具体化した基準を書かなければ、政府の自由裁量になる」と懸念を示した。

　一方、一橋大学大学院の秋山信将教授は、「今後の安保法制の見直しにより日本がより大きな役割を果たすようになれば、国際協調に寄与する」と述べ、自衛隊の活動の幅を広げることに理解を示した。