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「大阪都構想」頓挫 橋下氏、政界引退表明

2015年5月18日 0:56
「大阪都構想」頓挫 橋下氏、政界引退表明

 いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が17日に行われ、反対が賛成を僅差で上回り、大阪市は存続することになった。

 大阪市内の有権者210万人を対象に行われた住民投票は、開票の結果、反対が70万5585票、賛成が69万4844票と反対が賛成を上回った。この結果には法的拘束力があるため、大阪市の存続が決まり、橋下市長らが実現を訴えてきた大阪市を廃止し5つの特別区を設置する「大阪都構想」は頓挫することが決まった。

 大阪市・橋下徹市長「僕自身に対する批判もあるだろうし、“大阪都構想”についてしっかり説明しきれていなかった僕自身の力不足だと思っています」

 大阪市の橋下市長は17日夜に開いた会見で、今年12月の任期満了をもって政界から引退することも明らかにした。

 橋下市長「市長任期まではやりますけど、それ以降は政治家はやりません。(Q:10年後、20年後、もう一度政治家に戻ることは?)ないですよ、そんなの。(府知事時代からの)7年半、自分なりにやれることはやってきたつもりです。悔いのない、政治家としてこれまでの7年半、思う存分やらせてもらいました」

 これに対し、地元の自民・民主・公明・共産は「反大阪都」「反維新」で団結し、激戦を制した。

 自民党・大阪市議団 柳本顕幹事長「橋下市長自身も、これが終わればノーサイドとおっしゃっていたので、(賛成票の)49%の民意をしっかりくみ取りながら、これからの市政をまっとうな形で、調和で取り戻していきたいと考えています」

 最終投票率は66.83%で、4年前に大阪府知事選と同時に行われた大阪市長選を5.91ポイント上回った。