“安保法案”本会議へ 国会前では反対集会
集団的自衛権の限定的行使や、自衛隊の世界規模での活動拡大を含む安全保障関連法案は16日の衆議院本会議で採決され、自民・公明などの賛成多数で可決、参議院に送られる運びとなっている。
安保関連法案は15日の衆議院特別委員会で採決され、民主党の議員と共産党の議員が抗議したほか、維新の党の議員が退席したが、自民・公明の賛成多数で可決した。
これを受けて法案は16日の衆議院本会議で採決されることが決まったが、民主・維新・共産など野党5党は党首会談で、「今回の採決は考えられない暴挙であり、許されない」などとして、本会議での採決にはそろって退席することを確認した。
民主党・岡田代表「(きょうの)採決そのものを認めるわけにはいかない。従って5党そろって政府案の採決には欠席する」
ただ、法案は自民・公明などの賛成多数で可決、参議院に送られる運び。
一方、安倍首相は15日夜、法案について引き続き丁寧に説明していく考えを強調した。
安倍首相「国会での審議を含めて、国民の皆様に丁寧にわかりやすく説明していきたいと思う」
こうした中、国会前では法案に反対する人たちが集会を開き、法案の廃案などを求めて声をあげた。
「強行採決、断固抗議!」
主催者発表では10万人、警察関係者によると6~7000人が参加し、うち数百人が夜11時過ぎまで法案への反対を訴えた。
一方、自民党は、参議院で安全保障関連法案を審議する特別委員会の委員長に鴻池祥肇・元防災担当相を起用する方針を固めた。鴻池氏は、参議院で当選4回のベテランで、予算委員長も務めた。