新国立競技場「白紙に戻す」安倍首相が表明
新国立競技場の建設費が大幅に膨らんだ問題で、安倍首相は17日午後3時40分ごろ会見し、建設計画を「白紙に戻し、ゼロベースで見直す」と表明した。
安倍首相の発言は以下の通り。
「2020年オリンピック・パラリンピックの会場となる新国立競技場の現在の計画を白紙に戻し、ゼロベースで計画を見直す。そう決断いたしました。オリンピックは国民みなさんの祭典であります。主役は国民おひとりおひとり、そしてアスリートのみなさんです。ですからみなさんに祝福される大会でなければなりません。国民のみなさん、またアスリートたちの声に耳を傾け、1か月ほど前から計画を見直すことができないか検討を進めてまいりました」
「手続きの問題、国際社会との関係、オリンピック・パラリンピック開催までに工事を終えることができるかどうか、またラグビー・ワールドカップの開催までには間に合わなくなる可能性が高いという課題もあった」
「そして本日、オリンピック・パラリンピック開催までに間違いなく完成することができる。そう確信いたしましたので決断をいたしました。オリンピック組織委員会の会長である森会長の了解もいただきました。ラグビー・ワールドカップには残念ながら間に合わせることはできませんし、会場として使うことはできませんが、今後ともラグビー・ワールドカップに国としてしっかりと支援していく考えに変わりありません」
「オリンピックにおいて、まさに世界の人々に感動を与える場と、新しい競技場をしなければならない。その大前提のもとにできる限りコストを抑制し、現実的にベストな計画をつくっていく考えであります」
記者「白紙に戻す原因となったのは何か?」
「やはりコストが当初の予定よりも大幅に膨らみ、そして国民の皆様あるいはアスリートたちからも大きな批判がありました。このままでは、みんなで祝福できる大会にすることは困難である。そう判断したわけであります。工期の問題、この課題がありましたが、オリンピック・パラリンピックまでに完成することができる。こう確信を得ましたのでそう決断を致しました」