自民総裁選、安倍首相が再選「まだ道半ば」
自民党総裁選挙が8日告示され、安倍首相が無投票で再選された。野田前総務会長は立候補に必要な推薦人20人を確保することができず、出馬を断念した。
無投票再選にこぎつけた安倍陣営の幹部は8日朝、「ここまで来るのは大変だったがやりきった」と安堵(あんど)の表情を見せた。
8日朝に都内のホテルで行われた安倍陣営の出陣式には、党所属の国会議員402人のうち、代理を含め約300人が出席した。安倍首相は「まだ道半ばであります。継続は力」「皆様とともにその責任を果たしていきたいと思います」と述べた。
一方、野田氏は8日朝に会見を開き、出馬断念を表明した。野田氏は「私、野田聖子の力及ばす、本日ただいま総裁選への挑戦を断念致しました」「私の取り組みの中でそれを十分にご理解いただける説得力がなかったんだと思います」と述べた。推薦人については「奇跡的な数字を頂いた。心の中に一生とどめておきたい」と述べた。
野田氏の出馬をめぐっては、議員OBの古賀元幹事長が、岸田派の若手議員を説得し、一時、野田氏の推薦人を積み増していた。しかし、現在の派閥会長である岸田外相が7日夜遅くまで、メンツにかけて引きはがしを行ったのに加え、安倍陣営の幹部が推薦人に回る動きを見せている議員の支持団体などに働きかけるなど徹底した切り崩し工作を行った。
安倍首相は総裁として新たに3年の任期を得るが、まずは安全保障関連法案の成立に全力を挙げることになる。