BPO批判で菅長官「放送法の解釈を誤解」
不適切な演出が指摘されたNHKの報道番組をめぐり、高市総務相が行政指導をしたり、自民党がNHK幹部から事情を聞いたりしたことをBPO(=放送倫理・番組向上機構)が批判したことについて、菅官房長官は、「放送法の解釈を誤解している」として指摘はあたらないとの認識を示した。
菅官房長官「今回、BPOがその放送法に規定する番組を編集する際の順守事項を、単なる『倫理規範である』(とした)。これは放送法の解釈を誤解しているものだと思いまして、今回のご指摘はあたらないと思います」
菅長官はこのように述べたほか、総務省の行政指導は放送法を所管する立場から必要な対応を行ったものだ、との考えを示した。
BPOは先週示した報告書の中で、放送法に定められた「報道は事実をまげないですること」などの条項は、政府が放送内容に干渉する根拠でなく、あくまで放送事業者が自律的に番組内容を編集する際の「倫理規範」だとしている。
このため、NHKが自律的に問題を是正している最中に政府が行政指導を行ったことを、「放送法が保障する『自律』を侵害する行為そのものとも言えよう」などと批判していた。