就任4年目 2016年安倍政権の課題は?
安倍首相の2度目の首相就任から丸3年がたった。4年目となる2016年、安倍政権の課題について政治部・竹内真記者のリポート。
2016年の最大の政治課題は、夏に予定されている参議院選挙で勝利することだ。ここで敗北すると、政権基盤が大きく揺らぐことになるからだ。
勝利のためには「経済」。安倍首相は新たに掲げた「1億総活躍社会」の実現を目指すと共に、引き続き、企業に賃上げなどを促し、何としても経済の好循環を起こそうという姿勢だ。
失業率など経済指標が改善する中で、2016年こそ国民が景気回復を実感できるようになるかが大きなポイントとなる。
外交では、何と言っても日本が議長を務めるサミット(=主要国首脳会議)が2016年の最大のイベントだ。過激派組織「イスラム国」と、国境を越えるテロにどう対応していくか、地球温暖化対策などと共に議長国としてG7を取りまとめられるかが焦点だ。
また、参議院選挙をめぐっては、衆議院選挙と同時に行う「ダブル選挙」も、政界では根強く噂(うわさ)されている。敗北すると一気に政権を失うリスクがある一方、政権に勢いがあれば衆参で相乗効果が望め、大きく勝利できる可能性もあるからだ。
参議院選挙で大勝すれば、念願の憲法改正に着手することも視野に入ってくるだけに、直前まで「ダブル選挙」の臆測がくすぶることになりそうだ。
政治決戦である参議院選挙を前に、経済、外交、各分野でどれだけ成果を挙げられるか。安倍首相は、ここに力を注ぐことになる。