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衆参W選挙の可能性は?青山和弘氏に聞く

2016年1月11日 17:34
衆参W選挙の可能性は?青山和弘氏に聞く

 衆参ダブル選挙があるのではという声が公然と上がり始めた。なぜなのか、日本テレビ・青山和弘氏に聞く。

 なぜ、ダブル選挙があるのではという声があがったのか、それは、年末から年始にかけて安倍首相が今年夏の参議院選挙で圧勝を目指しているという考えが伝わったからだ。

 10日も安倍首相はテレビ番組で、憲法改正を実現するために参議院でも自民・公明の与党に憲法改正に前向きな党を合わせて3分の2を超える勢力を作りたい考えを示している。

 これは参院選で圧勝しないと実現できない。

 また、政権内には参院選単独では国民のバランス感覚が働いて、予想以上に政権への批判票が出るとの懸念もある。

 そうしたことから、今の政治状況なら参院選と同時に衆院選を行う衆参ダブル選挙が得策ではないかという考えなのだ。

 自民党の重鎮、二階総務会長は9日、「(政権内部に)ダブル選挙で参院選が有利になると思い込んでずっと主張している人もいる」と明らかにしている。

 また、元閣僚の一人は、「(安倍首相は)参院選に良い影響があると踏めば、ダブル選挙をためらわないだろう」と語っている。

 ダブル選挙の可能性は高いのだろうか-。

 一つの有力な選択肢なのは間違いないが、その決断にはまだまだ紆余(うよ)曲折が予想される。

 一つは経済の状況。中国の経済不安や中東情勢が不安定なことなどから、年明けから平均株価が続落するなど早くも波乱含み。自民党内には「経済の状況が安倍首相の思い通りにならないのではないか」という意見もある。

 もう一つは、現在開かれている通常国会の審議で、新たな閣僚のスキャンダルなど不測の出来事を不安視する声もあり、「まだ様子を見る必要がある」という声も聞かれる。

 安倍首相は世論の動きや4月の衆議院補欠選挙の結果、また、野党の準備状況などをにらみながら、30年ぶりとなる大勝負に出るのか慎重に判断するものとみられる。