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「元秘書が」民進・山尾氏、追及される側に

2016年4月7日 0:48
「元秘書が」民進・山尾氏、追及される側に

 民進党の山尾志桜里政調会長が代表を務める政党支部が、ガソリン代として1年間に約230万円を支出していた問題。山尾氏は6日夜、元秘書が架空の代金を計上した疑いがあると釈明した。

 ■待機児童問題で脚光…党の要職に

 渦中の山尾志桜里政調会長が6日夜、釈明会見を行った。

 山尾氏「私の監督の至らなさ、これを猛省しているし、大変恥じております」

 検察官から政治家に転身し、2009年に初当選した山尾氏。待機児童問題では、匿名のブログを国会で取り上げ、政府の対応を追及。母親の代弁者として一躍注目され、先月、当選2回にして党の要職・政調会長に抜てきされた。

 ■“地球5周分”超えるガソリン代

 問題を指摘されているのは、山尾氏が代表を務める政党支部の収支報告書。「ガソリンのプリペイドカードへの入金」「2万円」という記載が並ぶ。多いときには1日10万円、2012年の総額は約230万円にのぼる。

 当時のガソリン価格を1リットル160円、仮に燃費を15キロとすると、走れる距離は約21万キロ。これは実に地球5周を超える距離だ。

 ■山尾氏「秘書関与の蓋然性が相当高い」

 6日夜、ZEROは収支報告書に記載があったガソリンスタンドを取材した。このガソリンスタンドでは、プリペイドカードを使うことができ、チャージすると領収書が発行される。入金したときに出てくるレシート、山尾氏はこれが悪用されていたと主張した。

 山尾氏「(ガソリンスタンドで)他の人が使用した不要なレシートを自由に持ち帰ることができる状態。秘書が関与している蓋然(がいぜん)性が相当高いと判断している」

 山尾氏は、捨てられていたレシートが悪用され、実際には使っていない分まで計上された疑いがあると説明。それを行ったのは、当時、会計を担当していた公設秘書だと主張した。

 ■「秘書のやったことは…」甘利氏を追及していた

 「政治とカネ」の問題では、甘利・前経済再生担当相が今年1月、秘書が建設業者から金銭を受け取ったとして大臣を辞任。このとき山尾氏は、「秘書のやったことについて、本人の責任が免れるわけではない」と述べ、“秘書の責任にするのは通らない”と厳しく追及していた。

 今度は、追及される側になった山尾氏。

 山尾氏「大事な時期の民進党の政調会長として、今担っている役割を全うしていきたい」

 監督責任を認めたものの、政調会長を辞任する考えはないと述べた。

 山尾氏は今後、元秘書から話を聞き、不正な行為が確認された場合には必要な法的措置をとるという。