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安倍首相、衆参ダブル選挙の見送りを決断

2016年5月31日 1:49
安倍首相、衆参ダブル選挙の見送りを決断

 安倍首相が7月の参議院選挙に合わせた衆参ダブル選挙を見送ることを決断した。消費税率の引き上げを再延期する場合にはダブル選挙を行うよう求めていた麻生副総理も30日夜、見送りに転じた。

 安倍首相は30日夜、麻生副総理兼財務相と会談した。麻生氏は、消費税率の引き上げを再延期する場合、衆参ダブル選挙を行うよう求めていたが、30日夜の会談では、ダブル選挙の見送りを容認した。

 安倍首相はこれまで、伊勢志摩サミットで政権の評価が高まることなどを想定し、ダブル選挙の可能性を模索してきた。しかし、熊本地震の発生や、衆議院で与党の議席を減らすリスクがあること、また、参院選単独でも一定の勝利が見込めるとの見通しなどから、安倍首相は今国会の会期末に衆議院を解散せず、ダブル選挙を見送ることを最終決断した。

 一方、消費税率引き上げを2年半、再延期することには異論もあったが、自民・公明両党で了承される見通し。安倍首相は「近日中に会見を開いて国民に説明する」としている。

 こうした中、民進党など野党4党は、アベノミクスの失敗などを理由に31日、内閣不信任案を国会に提出することで一致した。

 民進党・岡田代表「消費税の、さらに引き上げの延期ということが決まるとすると、やはりアベノミクスの失敗以外の何物でもない。内閣総辞職に値するということだと思う」

 与党は31日の衆議院本会議で否決する方針。