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「衆参ダブル選挙」見送りを決断~安倍首相

2016年5月31日 12:28
「衆参ダブル選挙」見送りを決断~安倍首相

 通常国会の会期末を6月1日に控え、安倍首相は30日夜、7月の参議院選挙に合わせた衆参ダブル選挙の見送りを決断した。

 安倍首相は29日も周辺に「もうちょっと考えたい」と漏らすなどダブル選挙の可能性を最後まで模索したが、参院選単独でも一定の勝利が見込めるとみてリスクを回避する道を選んだ。

 消費税率引き上げを再延期する場合はダブル選挙で国民に信を問うべきだと主張していた麻生副総理兼財務相は31日朝の会見で、衆議院の解散については首相が決定権を持っているとの認識を強調した。

 麻生副総理兼財務相「最終的にいろいろ意見を交換して、最終的に総理が決められたということに関して従います」

 安倍首相は30日、与党幹部と相次いで会談して情勢を見極めた上で、夜に麻生副総理兼財務相と会談して衆参ダブル選挙の見送りを最終決断した。

 一方、消費税率引き上げの2年半の再延期は31日にも自民・公明両党で了承される見通し。来年4月の消費増税に合わせて導入する予定だった軽減税率については、延期しても方針を変えないことで調整が進む見通し。

 一方、民進党など野党4党は31日午後、「アベノミクスの失敗は国民生活を破壊した」などとして、内閣不信任決議案を国会に共同提出する。

 岡田代表「(消費税を)先延ばしせざるを得ないというのは、これはアベノミクスの失敗以外の何ものでもない」

 与党側は31日夕方、衆議院本会議を開き、不信任案を与党の多数で否決する方針だが、6月1日の会期末を前に参議院選挙をにらんだ与野党の攻防が最大の山場を迎える。