安倍首相、消費増税の2年半再延期を表明
安倍首相は1日午後、首相官邸で記者会見し、来年4月に予定している消費税率の引き上げを2年半、再延期すると正式に表明した。
会見で安倍首相は、自身が増税について2014年、リーマンショック級や東日本大震災級の事態以外は「再び延期することはない」と断言したこととの整合性については、「新しい判断だ」と強調した。
安倍首相「率直に申し上げて、現時点で、リーマンショック級の事態は発生していない。それが事実であります。熊本地震を『大震災級』だとして、再延期の理由にするつもりももちろんありません。今回『再延期する』という私の判断は、これまでのお約束とは異なる『新しい判断』であります」
安倍首相はこう述べた上で、「公約違反ではないかとの批判は真摯(しんし)に受け止める」とも述べた。その上で再延期の是非について、来月の参院選で国民の信を問いたいと述べた。また獲得議席の目標を、自民党・公明党の連立与党で改選議席の過半数とした。
さらに秋の臨時国会に消費税増税延期のための関連法案を提出する方針を明らかにした。一方で安倍首相は、2020年度に基礎的財政収支を黒字化するという財政健全化計画を「堅持する」と述べた。
また安倍首相は、「アベノミクス三本の矢をもう一度、力一杯放つため、総合的かつ大胆な経済対策を講じる」と述べ、今年度の第2次補正予算案を編成し、秋の成立を目指す方針も明らかにした。