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接続水域航行 国家安全保障会議で協議へ

2016年6月9日 17:30
接続水域航行 国家安全保障会議で協議へ

 9日未明、沖縄県の尖閣諸島付近の領海の外側にあたる「接続水域」に中国海軍の船が初めて入ったことを受け、政府は9日夜、国家安全保障会議を開いて対応を協議する予定。

 政府によると、9日午前0時50分頃、尖閣諸島久場島北東の接続水域に中国海軍のフリゲート艦1隻が入った。船は午前3時過ぎに接続水域を出たが、日本の領海への侵入はなかったという。政府関係者によると、中国海軍の船が接続水域を航行するのは初めてという。

 これを受け、外務省の斎木事務次官は9日午前2時頃、中国の程永華・駐日大使を外務省に呼び抗議した。

 防衛省幹部は中国が南シナ海の領有権をめぐるフィリピンとの訴訟や、先日のアジア安全保障会議で各国から示された強引な海洋進出への懸念に反発して従来の主張を変える考えがないとの意思表示をしたのではないかと分析している。

 菅官房長官「(中国海軍艦艇の接続水域入りは)緊張を一方的に高める行為で我が国としては深刻に懸念している」

 政府は9日夜、安倍首相も出席する国家安全保障会議を開いて対応を協議する予定。

 一方、防衛省によるとロシア海軍の駆逐艦など3隻も8日夜、尖閣諸島の接続水域に入り、9日未明に出たという。