舛添知事が辞職願 参院選に影響は?
東京都の舛添知事が辞職願を提出した。来月には参議院選挙が控えているが、選挙への影響はどれくらいあるのか。国会記者会館から矢岡亮一郎記者が伝える。
政府・与党は、参議院選挙への影響を避けるためにも、国政の問題と今回の都知事の問題、都政の問題を切り離したい考え。政府・与党幹部は辞職を受けて、相次いでこう強調している。
菅官房長官「参議院選挙はまさに国政の選挙でありますし、総理が今日まで掲げてきたアベノミクスを中心に、経済論争というのが今までずっと言われてきたわけですから、そうしたことについて参院選は争点になると思っていますので、(舛添知事の辞職が)参院選に影響するとは考えていません」
公明党・山口代表「私は舛添知事の政治資金の扱い、特に公私のけじめがきちんとついていないという点が、大きな不信を買ったものと思います。国政の参議院選挙とは次元の違うことであり、あまり影響はないのではないかと思っています」
安倍政権のある幹部は、この問題が深刻化して以降、「舛添知事の問題が参議院選挙に影響したらたまらない」などと話し、この問題の早期の収束が参議院選挙に向けた大きな課題と考えていた。安倍首相側近の一人は「これで一段落という感じだ」と胸をなでおろしている。
一方、民進党・岡田代表は安倍政権の責任を追及していく考えを強調した。
岡田代表「これだけの混乱、(猪瀬)前知事も含めて続いています。安倍総理、自民党の責任は重いと思います」
民進党の別の幹部は「都知事選にはしっかりとした候補者を立てたい。都知事選挙は参院選勝利のカギだ」と話している。
共産党・志位委員長「舛添氏を知事に担ぎ出し、全面支援した自民党・公明党の製造者責任が厳しく問われると思います」
今回の問題で、国民の政治不信が高まったことは間違いない。来週公示を迎える参議院選挙では、政治資金規正法の改正など政治とカネの問題も一つの争点になりそうだ。