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【単独インタ】2島先行返還も排除せず交渉

2016年10月9日 12:09
【単独インタ】2島先行返還も排除せず交渉

 外務省でロシア外交を担当し、安倍首相の実の弟でもある岸信夫副大臣が8日、滞在先のボスニア・ヘルツェゴビナで日本テレビの単独インタビューに応じた。北方領土問題について、歯舞・色丹2島の先行返還も排除せず、交渉を進めていく考えを示した。

--(歯舞・色丹)2島引き渡しを先に進めていくことも選択肢の一つか?

 岸副大臣「できるだけ広いオプションの中で解決策を見いだしていく。原則論だけで言っていてはまとまってこなかったというのがこれまでの歴史だと思う。これまでの膠着(こうちゃく)した状況が続くということは、やはり適切ではないと考えている」

 岸副大臣はその上で、元島民の自由な往来と漁業権の確保が最優先の課題との認識を示した。

 岸副大臣「旧島民の皆さんの自由な往来、漁業者の安全操業のための環境、そうしたことが早く実現できるようにしていくというのも我々の仕事と思う」

 また、北方4島に約1万7000人のロシア人が暮らす現状について、「我々の要望だけを100%通す交渉は成立しない」と述べ、ロシア人の居住権を認めることを検討する考えを示した。

 山口県での首脳会談まで2か月あまり。日本とロシアの外交当局はヤマ場に向け、今後、協議を一気に活発化させることにしている。