北海道の高橋はるみ知事や北方領土の元島民らは３１日、安倍首相と面会し、北方領土問題について解決に向け「前進させてもらいたい」と要請した。

　高橋知事「私どもの悲願でございます。北方領土問題の解決に向けて前進を図っていただくよう心からお願い申し上げます」

　安倍首相「北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという政府の基本方針にのっとり、北方領土問題の最終的な解決に向け日本国の総理大臣として粘り強くこの問題に取り組んでいく決意です」

　会談で高橋知事は「戦後７０年以上を経て元島民の意識も少しずつ変わってきているので、一歩でもこの問題を前進させていただきたい」と述べた。これに対して安倍首相は、「ぜひ１２月に解決に向けて取り組んでいきたい」と強調した。

　また、国後島の元島民の一人は「あくまでも４島一括返還を目標に今日まで頑張ってきたが、交渉結果がまとまるならば、それはそれとして理解するという立場だ」と述べ、４島一括返還が実現しなくても容認する姿勢を示した。