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「新元号」有識者会議 なぜこのメンバー?

2019年3月7日 16:45
「新元号」有識者会議 なぜこのメンバー?

政府は新しい元号を決める前に意見を聞く、有識者会議のメンバーに山中伸弥京大教授らを起用する方針を固めた。この有識者会議だが、改めてどういう会議なのか?平成元年生まれの政治部・渡邊翔記者が解説する。

4月1日に、政府は様々な人の意見を聞いた上で元号を最終決定する。その最初に行われるのが、この有識者会議。ここでは政府が事前に絞り込んだいくつかの案が有識者に提示される。会議では、有識者の「意見」は聞くが、多数決などで元号を「決める」わけではない。ここで初めて、国民の代表の意見を聞くことになる。

実は昭和50年代に「元号法」を制定した時、政府はなんと、元号を国民から「公募」することも検討した。この案は見送りになったが、その代わりに有識者会議が設けられた。この会議の後も、衆参両院の議長・副議長、さらに全閣僚の意見を聞いて、最終的には閣議で「新元号」を正式決定し、菅官房長官が発表する。

Q.今回の有識者会議のメンバーには「平成」が決まった時との違いはあるのか。

まずは、女性有識者の数が前回の1人から2人に増えたこと。これは、「女性活躍」を看板政策に掲げる安倍首相の考えも反映されているということだ。もうひとつは、今回、新たに経済界や法曹界からもメンバーが選ばれている点。ここにも「多様な意見を反映する」という政府の狙いが見える。

4月1日まで1か月を切り、いよいよという感じがする。菅官房長官は新元号が「日本人の生活の中に深く根ざすものになるようにしていきたい」と述べている。明るい時代を描く新元号が決まることを期待したい。