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“アナログ”国会…デジタル化どこまで進む?小泉進次郎議員が指摘 必要?質問時間を告げる国会職員の「紙だし」業務

2023年10月28日 16:56
“アナログ”国会…デジタル化どこまで進む?小泉進次郎議員が指摘 必要?質問時間を告げる国会職員の「紙だし」業務

■国会“アナログ”改革…残り時間知らせる「紙だし」必要?

この臨時国会で衆議院予算委員会での審議もスタート。岸田政権が打ち出した所得税などの定額減税をめぐる議論が続く中、国会改革に関する質問も出ました。自民党の小泉進次郎議員が指摘したのは、国会の“アナログ”な業務などの改革の必要性。特に取り上げたのは、予算委員会などで国会職員が質問者に残り時間を知らせる「紙出し」業務が本当に必要なのか?との主張でした。

小泉進次郎議員
「質問時間が『あなたはあと5分で終わります』と『紙出し』の方々がいます。こういう事もやめたらいいんじゃないか。私の前に2つの時計、こんなに時計があるんですから」

■必要?な業務…「質疑、終了5分前」という紙

衆議院事務局などによりますと、予算委員会では質問者に対して、残り時間を知らせるタイミングで職員がメモを渡すと言います。終了直前には「質疑時間終了、5分前です」という紙が配られます。

このほか「手書き」で開始時間、終了時間を知らせるメモなども配られるそうです。小泉議員は、委員会の部屋に時計があることなどから“アナログ”の「紙出し」の作業はやめるべきと主張しました。

これに対して、岸田総理大臣は「与野党問わず、国会運営の中でも変化につなげていく姿勢は大事だと思う。何十年も続いてきた慣行はいっぱいある。具体的な仕掛けを考えていただく事も大事ではないか」と述べました。

■7時間「答弁なし」で座りっぱなしの閣僚…出席必要?

このほか、小泉議員が“改革”が必要だと指摘したのは、答弁する予定がないのに、予算委員会への出席を大臣に対して求める国会の慣例。予算委員会の、特に集中審議などでは、総理大臣のほか全閣僚の出席が求められる場面が多くあります。
小泉議員は質問で「上川外務大臣、きょうは質問ゼロです、今のところ。イスラエル、ロシアのウクライナ問題など国際情勢が本当に不透明な中、ずっと座っている必要があるのか」と指摘しました。

この日、午前9時から午後5時まで行われた衆議院予算委員会。休憩1時間を挟み、実際、答弁がなかった大臣は何人いたのでしょうか?日本テレビの調べでは、上川外務大臣や高市経済安全保障大臣ら5人の大臣が、一度も答弁しませんでした。実際に答弁のなかった閣僚の1人は「答弁もないのに、出席するのは不毛だ」などと話しています。予算委員会の委員の1人も「全大臣が出席するというのは時代錯誤だ。古い慣例は変えないといけない」と指摘しています。

■進むか?国会の“アナログ”改革…与野党の協力が必要

27日からスタートした衆議院予算委員会。所得税減税などの経済対策、ウクライナ情勢に中東情勢、いわゆる統一教会の財産保全の問題など、重要課題がある中、果たして国会改革の議論はどれほど進むのでしょうか?国会改革にむけては「与野党の協力が必要」と言われます。岸田政権が「デジタル行財政改革」を掲げる中で、果たして“アナログ”国会に変化は?

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