“森友改ざん”佐川氏に賠償金“請求せず”
森友学園をめぐる公文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員の妻に国が支払う賠償金について、野党は当時、財務省理財局長だった佐川宣寿氏に請求するよう求めました。これに対し、鈴木財務相は佐川氏に請求はしない考えを示しました。
財務省は、調査報告書で佐川氏が事実上、改ざんを指示したと認定しています。
衆議院の予算委員会で立憲民主党の階議員は、鈴木財務相に対し、自殺した赤木俊夫さんの妻に国が支払う賠償金について、佐川氏に請求するよう求めました。
鈴木財務相「国家賠償法におきまして、国が支払った賠償金につきましては、職員に故意または重大な過失があった時は職員個人に求償することができると規定されていると承知をいたしております。今回の賠償金につきましては、赤木さんが大変厳しい状況に追い込まれてしまった時、当時、業務負担の軽減等、様々対応がなされていたこともありまして、国が個々の職員に対して求償権を有するものとは考えておりません」
さらに、階議員が一部だけでも請求するよう、求めたのに対し、岸田首相は「財務省としては今回は難しいという判断だと報告を受けている」と述べるにとどめました。