“統一教会”被害者救済 新たな法案の条文判明 寄付勧誘での「配慮義務」盛り込む
いわゆる統一教会の被害者救済に向けた新たな法案の条文が明らかになりました。寄付を勧誘する際に個人の自由な意思を抑圧しないことなど配慮義務を盛り込んでいます。
政府関係者によりますと、新たな法案は名称を「法人等による寄付の不当な勧誘の防止等に関する法律」とし、マインドコントロールへの対処を求める野党側の主張を受け、寄付を勧誘する際の配慮義務を新たに盛り込みました。
具体的には、配慮義務として「個人の自由な意思を抑圧し、適切な判断をすることが困難な状態に陥らせないようにすること」「本人や家族の生活の維持を困難にさせないようにすること」などを定めます。また、悪質な勧誘行為に対しては国が是正命令を出せるようにし、命令に違反した場合は1年以下の懲役や100万円以下の罰金を科せるようにします。
被害者救済の実効性について、ある自民党幹部は「罰則を設けることで宗教団体側が刑事罰をおそれ自主的に返金するようになる」と説明しています。
政府は28日、与党に条文案を示し、今の国会での法案成立を目指す方針です。