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日米貿易交渉評価は…農産品「勝ち収めた」

2019年9月26日 11:55
日米貿易交渉評価は…農産品「勝ち収めた」

日本とアメリカの貿易交渉が最終合意し安倍首相とトランプ大統領が共同声明に署名した。合意内容については、どのように評価されるのだろうか。安倍首相に同行取材している菅原薫記者が伝える。

最終合意には至ったが、トランプ大統領に押し込まれた自動車分野で今後、確実な成果を挙げられるのかという課題は残る。

政府関係者らは、特に農産品については「日本が勝ちを収めた」と結果に自信をみせている。

しかし一方で、アメリカにとっての聖域、自動車の分野では日本が目指していた日本車への関税撤廃が事実上先送りされ、ある政府関係者は「あれはミソだった。国会は大騒ぎになるんじゃないか」とも話している。アメリカが検討している日本車への追加関税についても、安倍首相は回避できたと強調したが、アメリカ側は早くも「現時点では」との条件をつけており、今後の火種となりそうだ。

一方で、今回のニューヨーク訪問では緊迫化する中東情勢、イランの問題への対応も焦点となった。安倍首相は対立するイランとアメリカ、双方の首脳と会談し、緊張緩和を呼びかけた。

安倍首相「これからも、こうした日本ならではの役割を果たしていきたい。地域の緊張緩和に向けた努力を重ねていきたい」

政府関係者は「イランもアメリカも汗をかいてくれる人を探している。日本にはそれができる」と話している。

日本は石油輸入の8割を中東に依存していて、アメリカやヨーロッパと共に核合意の維持に向けた駆け引きにプレーヤーとして参加することで、発言権を強める狙いもありそうだ。