花粉症の克服に向け…「ハクション議連」復活へ 岸田首相“花粉症は社会問題” 対策に強い意欲
「花粉症」の克服に向け、政治が動き始めています。永田町では12日、花粉症対策を議論する通称「ハクション議連」の復活に向け、与野党の議員が会合を行いました。岸田首相は、“花粉症は社会問題”との認識を示し、対策に強い意欲を示しています。
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多くの国民を苦しめてきた花粉。永田町でも、かつて――
安倍官房長官(2006年当時)
「ハクション!!」
民主党・海江田万里議員(2003年当時)
「ハクション!!」
最近も――
日本維新の会・遠藤国対委員長(先月8日)
「花粉のでしょ」
立憲民主党・安住国対委員長(先月8日)
「息できないでしょう」
花粉症の克服をめざし、与野党の議員が集まり立ち上げに向け話しあったのは、超党派の議員連盟・通称「ハクション議連」についてです。今月26日に設立総会が行われ、今後、専門家や関係省庁と共に花粉症対策などを議論するといいます。
実は、このハクション議連は28年ほど前に1度、自民党が立ち上げていました。
2002年、当時の小泉首相は「ハクション議員連盟で考えましょうと。みんな悩んでいるそうだから」と述べていました。期待をよせていたものの結果はでず、2009年に解散したといいます。
今回、ハクション議連は、自民党だけではなく野党も含めた超党派として復活するということです。
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発起人の1人で、自身も重度の花粉症だという立憲民主党の安住国対委員長は12日午後、目をこすりながら鼻をすすり…「ん? これはスギだね」とつぶやきました。
立憲民主党・安住国対委員長
「薬を飲むと集中力がなくなって、何かね、政府を追及する矛先が緩んじゃうもんね。だから、こういう状態を放置するのはやっぱり良くないと思ってね。とにかく政府あげて、永田町あげて2、3年でなんとかしたいと思います」
また、30年以上、花粉症に悩まされているという発起人の代表、自民党の山口衆院議院運営委員長は、「アレルギー対応の薬です。アレルギー対応の目薬、あと点鼻薬もあるんですよ。これ『三種の神器』。なんとか今みたいな苦しみから、1人でも多くの方が救われるように」と話しました。
今月3日には、岸田首相は「花粉症については、もはや我が国の社会問題といっていいような問題であると認識をしています」と述べ、“花粉症は社会問題”との認識を示し、対策に強い意欲を示しました。
岸田首相
「政府においても、関係閣僚会議これを開催し、そして情報共有、そして効果的な対策の組み合わせ、こういったものに取り組んでいます」
ところが翌日の4日には…。
野村哲郎農水相
「あの突然…総理が『関係閣僚会議を設置します』と言ったものですから、我々は全く知らぬ存ぜぬで」
担当の1人、農林水産大臣が、関係閣僚会議の設置を知らなかったというのです。突然の発表となった花粉症対策の関係閣僚会議。官邸の関係者は「総理が言った以上は、がんばります」と、今週中にも関係閣僚会議を開くため調整を進めています。