アメリカ訪問中の岸田首相、トヨタの工場など視察 狙いは?
アメリカを訪問中の岸田首相は、ノースカロライナ州にあるトヨタ自動車の工場などを視察しました。その狙いについて、政治部・平本典昭官邸キャップの報告です。
平本官邸キャップ「ワシントンのあとの視察のテーマは『経済』です。首相周辺は、『日本企業がアメリカで雇用を生み、貢献していることをアピールする狙いがある』と話しています」
岸田首相が訪れたトヨタの工場は、電気自動車などに載せる電池の工場です。この工場は、建設が完了すれば5000人を超える雇用を生み出すとされます。岸田首相は、投資や雇用創出による経済へのインパクトなどについて説明を受けました。
その後、岸田首相は同じく雇用創出に貢献している、ホンダの小型ビジネスジェット「ホンダジェット」を手がける子会社などを視察しました。
岸田首相「日本企業がいかに米国経済に貢献しているのか。確認し、発信する機会にしたい」
ある政府関係者は、11月の大統領選を視野に、「日本に雇用創出を求めるトランプ大統領誕生への備えになる」と話しています。
一方、別の政府関係者は、「電気自動車の電池をつくるトヨタの工場の増設は、日本として脱炭素化を打ち出すバイデン政権を後押しするものだ」と指摘。「誰が大統領かは関係なく、雇用創出はアメリカ経済への貢献となる」と解説するなど、大統領選がどういう結果になってもいいよう、両にらみの戦略であることを明かしていました。