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【総裁選・討論3】正規と非正規の格差は?

2020年9月10日 21:15
【総裁選・討論3】正規と非正規の格差は?

自民党総裁選に立候補している石破元幹事長・菅官房長官・岸田政調会長の3人の候補が9月9日、日本テレビの「news zero」に出演。「収入」「子育て」「デジタル」の“3つのギャップ”など、さまざまなテーマについて議論しました。
(聞き手:有働由美子キャスター、小栗泉・日本テレビ解説委員)

小栗:安倍総理はアベノミクスで400万人以上の雇用を創出したと成果を強調していますが、実はその75%が非正規です。この点をどう変えますか?

菅:最初は、増えた人は非正規から入ります。そういう中で、正規社員の有効求人倍率1を超えていますから、そこ(非正規)から正規に変わっていくという過程をとると思います。

小栗:なかなか非正規から正規になるのは大変だと思いますが、何かいい工夫はありますか?

菅:やはり経済が成長すれば当然そうなっていますから、雇用をまず確保する。そこが大事だと思います。政権交代前は、雇用がなかったんですから。日本でものづくりしても利益を上げることができなくて、会社が雇用をどんどん絞っていった時代ですから。やはりアベノミクスによって雇用が増えた。400万人増えたと言われましたけども、人口減少ですから、高齢者になりますと当然働く人が少なくなりますから、500万人減っているんです。差し引き400万人増えた。女性が330万人、働ける機会ができたと思っています。

有働:コロナで非正規から切られてしまうということもあります。コロナ後を考えると、経済の成長はすぐにはなかなか結果が出ないかと思います。

菅:今はとにかく、雇用を守るために雇用調整助成金があります。非正規の方にもこのお金が出るよう対策を講じました。そして、一般の正規の方でも、1日1万5000円という、本来よりもはるかに高いお金にさせてもらったりとかですね。あるいは企業が続けて商売とかできるように無利子無担保の融資をやって、とにかく雇用を守って企業が商売できるように守ることが今は一番だと思っています。

有働:石破さんはどういうふうにお考えですか?

石破:正社員にあたる言葉って英語にないんですよ。だからローマ字で書く。そして若い人の夢が正社員。これおかしくないですか。正社員と非正規がこんなに違っていいんですか。同じ労働は同じ賃金。当たり前のことです。そしてまた、男女間の賃金格差が先進国で一番大きい。それで本当に女性の能力って最大限に使えてますか。そういう格差を是正しなきゃいかんです。

岸田:コロナ後を考えると、やはりITに対応できる企業と対応できない企業、接触型の産業と非接触型の産業。この格差はやはりある程度覚悟しなければいけない社会になります。よってこの「労働移動」を考えていかなければいけない。その受け皿を考えないといけない。新しい成長のエンジンを受け皿として考えていく、労働移動も考えなければいけない。私はコロナ後において一つのポイントになると思っています。

(以上、敬称略)

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