岸田首相、習近平国家主席と会談へ 首相周辺「建設的で安定的な日中関係を」
APEC(=アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議に参加するため、タイを訪れている岸田総理大臣は、このあと中国の習近平国家主席と会談します。現地から中継です。
日中首脳による対面での正式な会談はおよそ3年ぶりです。
岸田総理は海洋進出などで強引さが目立つ中国に抗議や懸念を伝える一方で、結びつきの強い経済の面などでは協力を呼びかける考えです。
岸田総理は中国が沖縄県の尖閣諸島周辺で、領海侵入を繰り返していることには抗議するほか、台湾の問題には懸念を伝えるなど、「主張するべきは主張する」方針です。
一方で、日本と中国は、経済を中心に切っても切れない関係で関係の悪化は日本にも不利益が生じます。
このため、岸田総理は経済の面などでは協力を呼びかける考えです。
総理の周辺は、会談を前に「建設的で安定的な日中関係を作っていくことを両首脳で確認したい」と述べたうえで、今後、どうやってそれを具体化するかについても、「項目と方向性で合意したい」と意欲を示しました。
ことしは日中国交正常化50年の節目で、岸田総理にとっては中国と安定的な関係を築けるかが課題となっています。