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敵基地攻撃能力「引き続き検討」文案了承

2020年12月15日 0:07

政府が検討を続けていた相手領域内でミサイル発射を阻止する、いわゆる「敵基地攻撃能力」の保有について、「引き続き検討を行う」とする閣議決定の文案が、自民党の会合で了承されました。検討は越年することになります。

14日に了承された文案では、自民党が求めていた相手領域内でのミサイル阻止能力の保有は、「抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う」という表現にとどめています。

出席者からは、「現在の安全保障環境を考えれば、悠長に構えている場合ではない」といった不満も相次ぎましたが、文案は了承され、18日の閣議で決定される見通しです。

新たなミサイル防衛策をめぐっては、地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備断念をうけ、安倍前総理大臣が今年9月に、談話のかたちで、年内に新しい方針を出すよう求めていました。

しかし、今回の閣議決定では、検討の期限も示されていないため、ミサイル阻止の議論は越年し、先行きも見通せない状況となります。