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立憲・小川氏「切り立った崖の瀬戸際に…」“参院選敗北”で窮地…立憲民主党の今後は? 執行部人事の裏側

2022年8月20日 18:23
立憲・小川氏「切り立った崖の瀬戸際に…」“参院選敗北”で窮地…立憲民主党の今後は? 執行部人事の裏側

立憲民主党の泉代表は、参院選の敗北を受け、執行部を刷新する方針を固め、新たな幹事長に岡田克也元副総理を起用する調整に入りました。執行部人事が動き出す、その裏側を追いました。

支援者「責任はやっぱり取らんといかん。これは負けたんだから」

支援者「多分なくなるでしょうね、立憲は」

支援者から厳しい言葉を浴びるのは立憲民主党の小川淳也政調会長。執行部のひとりです。

空気を読まず、信じた道を突き進む政治スタイルから時にハレーションを生むことも。

先月の参院選で敗北した立憲。泉代表が、代表を続投宣言する中、小川氏のツイッターが党内の波紋を呼びました。

小川政調会長のツイッター「人事を断行し、責任の所在を明らかにし、内外に示しを付けていただきたい」

執行部が引責を口にしない中、“敗北の責任は執行部にある”として、自らを含め、人事刷新を公然と呼びかけたのです。

党内からは、「ただ目立ちたいだけだ」など批判が噴出。小川氏の真意とは――

立憲・小川政調会長「これは批判も受けてるし、だけどこっちも覚悟の上なので」

先月末、小川氏の姿は、地元・香川にありました。

支援者「野党の中でも(票が)分散しちゃうから、応援している人みんな落ちてる。政治への絶望を感じました」

有権者を絶望させた野党候補の乱立。小川氏は、野党共闘が不調に終わった責任は、立憲にあると考えていました。

立憲・小川政調会長「野党第1党が強ければ、第2・第3・第4党とならない。(候補乱立は)野党第1党の魅力のなさが最大にして唯一の要因」

党の現状を小川氏は――

立憲・小川政調会長「有権者がいよいよ諦め、支持団体ですら諦め、ということになると本当の絶望だな。切り立った崖の瀬戸際にもはや立っているのでは」

危機感がつのります。

立憲・小川政調会長「もしかしたら代表も、西村幹事長も、あるいは他の役員も、一切責任を自らのものとして、自主的に引き取ることなく、漫然と続いていく可能性も」

執行部のひとりとして身の処し方に苦悩する中、ある有権者の声が刺さります。

支援者「どっちを向いて政治をしないといけないか、もう一回思い出してほしい。自分が立ってしまうとスタンドプレーになるかもしれない。それは党内ですよね。国民の声をちゃんと聞いてやらないと政治家じゃない」

立憲・小川政調会長「最後見るべきは党内じゃない、国民だ。多分そう、絶対そう」

「党内の理論」より、「国民の声」と厳しく向き合うべきと実感した小川氏。その後、泉代表に辞意を伝え、政調会長のポストについて判断をゆだねました。

しかし、人事刷新よりも、党内融和を重視すべきとの声も。

立憲役員・田名部匡代議員「(党内で)責め合ったり、ゴタゴタしたりという姿は、何度も繰り返されてきたわけですから、もう見たくないと思うんですね」

泉代表は、幹事長に、岡田克也元副総理を起用することで調整に入る一方、西村幹事長には、19日、執行部に残留すること求めました。

今、求められることについて、小川氏は――

立憲・小川政調会長「保身に走っている政治家や政党に、国民が興味を注ぐことはないので。何かを捨て身でやろうとしているのか。覚悟を感じるかというのが実は一番問われていると」

立憲は、再起の覚悟を示し、国民に期待を持たせることが出来るのか、今、問われています。