日米会談の共同声明「台湾」明記 中国は…
17日未明、日米首脳会談が行われ共同声明には、およそ半世紀ぶりに台湾情勢についても明記されました。中国側は、さっそく反発しています。
日本時間の午前2時すぎ、儀仗隊の持つ旗の間から菅首相を乗せた車が現れました。ホワイトハウスの中で出迎えたバイデン大統領からは――「私が迎える最初の首脳です」
はじめは2人だけで。その後少人数で1時間以上にわたり会談を行いました。そこで話したのは…。
菅首相「ほとんどがご家族の話だとか、いろんな人生経験とか、そうしたことの話をしまして」
その場には、ハンバーガーやお茶が用意されていたということですが…。
菅首相「まったく手をつけないで終わってしまった。それくらい熱中しましたんで」
バイデン大統領との間で、信頼関係を構築することができたと語った菅首相。その後、日米双方の担当者をまじえた首脳会談をおよそ1時間にわたり行い、会談の成果を盛り込んだ共同声明を発表しました。
バイデン大統領「ヨシ、わざわざワシントンに来てくれてありがとう。私たちは中国からの挑戦に協力して取り組みます」
最大の注目点は、アメリカ側が強く求めていた台湾問題をどう盛り込むのか。
菅首相「台湾海峡の平和と安定の重要性については、日米間で一致しており、今回改めてこのことを確認をいたしました」
共同声明には「日米両国は台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに両岸問題の平和的解決を促す」と盛り込まれました。
首脳会談の共同声明に、台湾が明記されるのは1972年の日中国交正常化以降では初めてのこと。
前半部分は、先月行われた外務・防衛閣僚協議で発表されたものと同じで、その際、中国側は猛反発しましたが、今回の共同声明には「両岸問題の平和的解決を促す」という文言が加えられました。
この表現は、台湾問題に触れる場合の定型の政府見解です。外務省幹部は「この表現を後ろに付けることで、これまでの日本政府の姿勢と変わっていないというメッセージになる」と述べています。
しかし、今回も中国側は強く反発。「強烈な不満と断固とした反対を表明する」との談話を発表しました。外務省幹部は「これからが大変だ」と中国側の出方を警戒しています。