安倍元首相の「国葬」 交通規制・警備で生活・物流に影響 飲食店や郵便・宅配に皇居ランナーも…
安倍元首相の国葬を27日にひかえ、警備態勢が強化されています。会場周辺の一般道でも車道・歩道共に通行止めが行われ、思わぬ影響に戸惑う人もいました。
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安倍元首相の国葬を27日にひかえ、東京・千代田区にある会場の日本武道館の前では26日、着々と準備が進んでいました。献花台付近では、警察の警備もはじまっていました。当日は最高レベルの警備態勢となり、約2万人の警察官が警備にあたります。
日本武道館のまわりのお堀では警視庁・水難救助隊が、水の中に潜り不審物がないかを確認していました。さらに、警備犬が火薬のにおいがしないかなどを確認する様子が見られました。
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また、国葬の会場となる日本武道館周辺の一般道では、車道や一部の歩道で通行止めが行われます。
この交通規制を行う通り沿いにある洋食店は――
ラ・フェスタ 横山和俊オーナー
「今まで来た人が来られない状態で、売り上げがとれないかもしれない。不安というよりわからない、全然」
この店の主な客は会社員だといい、27日は通常の集客が見込めないため、休憩時間をなくし営業するといいます。すでに交通規制への対策もしていて――
ラ・フェスタ 横山和俊オーナー
「野菜とか生ものの魚介とか毎日仕入れるので、それを基本的に明日はできない状況になる。今日前もって、明日ないしあさっての分まで仕入れをしました」
影響は物流にも及んでいます。一般道の他にも、27日正午ごろ~午後9時ごろまで首都高速道路の都心部が広範囲で通行止めになります。
交通規制などの影響で26~28日の3日間、日本郵便では一部地域で郵便物や、ゆうパックなどで半日から1日程度の遅れが見込まれ、ヤマト運輸や佐川急便などでも一部地域への配送に遅れが生じる可能性があるということです。(ヤマト運輸・佐川急便 千代田区・港区・新宿区・渋谷区への配送に遅れが生じる可能性)
影響は、皇居ランナーにも…。
皇居ランナー
「走る人にとっては、ちょっと嫌だなと。一周したいですよね」
実は、27日午前11時ごろから交通規制が行われる代官町通りは、皇居ランナーたちが走るコースと重なり、時間帯によっては走れない可能性もあります。
皇居ランナー
「ここはランナー専用の道ではないですから、それは協力するしかないかなと」
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千代田区民の生活にも影響が出ます。
国葬当日は、会場近くの小学校や幼稚園など7つで、「授業の短縮」や「オンライン授業への切りかえ」などの対応がとられます。さらに、会場周辺では、すでに利用できなくなっている公園もあります。また、区の循環バスが会場付近を通る一部ルートで運休したり、ゴミの回収に遅れが出たりする可能性もあるということです。