“五輪成功”強調も支持率最低 解散は…
10日朝、アメリカのバイデン大統領と電話会談した菅首相。オリンピックに祝意が示されたと胸をはりました。しかし、最新の世論調査では内閣支持率が最低となるなど、厳しい政権運営を迫られています。
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菅首相(首相官邸Twitter)
「何ものにも代えがたい未来への財産になったと思います」
9日、官邸のTwitterでオリンピックの成功をアピールした菅首相。
10日朝、アメリカ・バイデン大統領との電話会談後も…
菅首相(10日午前)
「素晴らしい成功を収めた。日本国政府また国民に祝意を表したい。そうした内容のお話を頂戴しました」
バイデン大統領から祝福とともに、パラリンピックについても強い支持があったと述べました。
オリンピックとパラリンピックの成功で支持率を回復し、自民党総裁選前の9月上旬に解散、衆院選後に総裁に無投票再選という戦略を描いていた菅首相。
しかし、ここにきて狂いがでています。
NNNと読売新聞が行った最新の世論調査で、菅内閣の支持率は35%。政権発足以来、最低となりました。
オリンピックも支持率回復にはつながらず、党内では菅首相で衆院選は戦えないとの厳しい声もあがっています。
この人は、先週…
二階幹事長(8月3日)
「総裁を代える意義は私は見つからない。むしろ、しっかり続投していただきたいと思う声の方が、国民の間にも党内にも強いんではないかと」
しかし、世論調査で「菅首相にどのくらい首相を続けてほしいか」尋ねたところ、「すぐ交代してほしい」と「今年9月の自民党総裁任期まで」が合わせて66%にのぼっています。
そして、ここにきて相次いでいるのが重要な場面でのミス。
菅首相(10日午前)
「結果的に時間管理上の問題で遅刻してしまいました。ご関係の皆様に心からおわび申し上げたい」
10日に陳謝したのは、9日に長崎市で行われた平和祈念式典に1分、遅刻したことについて。事務方が時間の管理をあやまったという事ですが、菅首相は、先週6日にも、広島市で行われた式典で原稿の一部を読み飛ばし、陳謝したばかりでした。
官邸関係者
「ミスが続いている。緩んでいるとみられても仕方ない」
感染拡大が続く中、9月上旬の解散は難しいとの見方も出ていて、菅首相は戦略の練り直しを迫られていますが、選択肢は多くありません。