自民党総裁選へ続々名乗り“複数で戦えば”
菅首相の自民党総裁としての任期が迫る中、党内の動きが19日、にわかに表面化しました。下村政調会長や高市前総務相が相次いで出馬を目指す考えを表明し、菅首相周辺からは「複数の候補者が出て戦えばいい」との声もあがっています。
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菅首相の自民党総裁としての任期が来月末に迫る中、19日、二階幹事長のもとを訪れたのは下村政調会長です。
下村政調会長「『下村さんも総裁選挙に出馬すべし』という声があがっていて、可能性があればそのときはチャレンジはしたいと」
二階幹事長に総裁選への意欲を伝えた下村政調会長。18日、安倍前首相と面会し、総裁選への立候補を目指す考えを報告。関係者によると立候補に必要な20人の推薦人を「既に確保した」と安倍前首相に伝えたといいます。
さらに高市前総務相も…
高市前総務相「正式に選挙管理委員会で実施が決まりましたら、出馬をさせていただきたいと思っております」
19日午後3時半頃に二階幹事長のもとを訪れ、立候補を目指す考えを伝えました。
総裁選について、二階幹事長は今月――
二階幹事長「菅総裁を変える意義は私は見つからない。複数の候補になり得るかどうか見通しは今のところはないわけです」
党執行部は、菅首相だけが立候補し、「無投票」で再選される道を模索しています。党幹部からはこんな声も…
自民党幹部「出たいというのは自由だが推薦人が集まらず恥をかいて政治生命に影響が出るのはどうなんだろうね」「総裁選よりも世論はコロナ対策だ」
しかし、前回の総裁選に立候補した岸田前政調会長は――
岸田前政調会長「ぜひフルスペックで(完全な)しっかりとした総裁選挙をやらなければならない。日程が確定したならば私自身、どう関わるのか、これをしっかりと考えていきたい」
複数の候補が立候補し、議論する総裁選が必要だとした上で、総裁選が行われる場合は、立候補も検討する考えを示しました。
当初、9月上旬に衆議院を解散し、総裁選を先送りする戦略を描いていた管首相。新型コロナの感染拡大で解散戦略に狂いが生じ、首相周辺からは「総裁選はやらざるを得ないだろう」「複数の候補者が出て戦えばいい」との声もあがっています。
自民党の総裁選の日程は、来週26日に決まる予定です。