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“1票差”で否決 “国葬”で誤情報発信の三重県議 辞職勧告決議案の採決で

2022年10月19日 20:54
“1票差”で否決 “国葬”で誤情報発信の三重県議 辞職勧告決議案の採決で

安倍元首相の国葬に関し、小林貴虎三重県議が誤った情報を発信し混乱を招いた問題で、19日、小林議員に対する辞職勧告決議案の採決が行われましたが、自民党などの反対で否決されました。

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19日、三重県議会の一室で、自民党の小林貴虎県議会議員が1人で座っていました。隣の部屋から聞こえてきたのは、小林議員に対する辞職勧告決議案が審議されている様子でした。

新政みえ 津村衛議員
「小林貴虎議員は、再三にわたり県議会の信頼を大きく失墜させた責任は重く受け止めるべきである。よって、小林県議が速やかに県議会議員を辞職することを勧告する」

小林議員は、安倍元首相の国葬に関して、SNSへ「国葬反対のSNS発信の8割が、隣の大陸からだったという分析が出ているという」などと投稿し、騒動を巻き起こしていました。

高市経済安全保障担当大臣の発言を引用したものだったと明らかにした後、誤りがあったとして投稿を撤回。

自由民主党 小林貴虎県議(14日)
「誤った情報を広く拡散したことが私の責任で、このことに関して謝罪申し上げます」

「必死になって努力したい」と辞職は否定していました。

小林議員は、これまでにも同性カップルの住所を無断で公開するなどし、問題視されていました。三重県議会では、40年ぶりとなる辞職勧告決議案が提出される事態に発展しました。

三重県議会の議員総数は49人。その中で、決議案を提出した3会派の所属議員は、合わせて22人です。対する自民党会派は、採決に参加できない小林議員本人と議長を除くと17人です。

可決に必要な過半数の確保を巡り、残る2つの会派の動向が鍵となっていましたが、18日に公明党会派の2人は採決に参加しないことを表明しました。

そして19日、採決の時を迎えました。

議長
「賛成の議員の起立を願います」

小林議員の辞職勧告決議案の結果は…

議長
「起立少数であります。よって、本案は否決されました」

賛成22、反対23の1票差で否決されました。

自由民主党 小林貴虎県議
「決定を受けて、残りの半年、必死に仕事をしていきたい」

小林議員は辞職を否定し、来年の県議選に出馬する意向を示しました。

――ツイッターとかは?

自由民主党 小林貴虎県議
「おそらくもう使わないと思います」

自民党は、県連として、処分も含めて検討するとしています。