菅総理は「河野氏を支持」の意向 総裁選
次の自民党総裁選への立候補を2日、二階幹事長に伝えていた菅首相が3日、一転、立候補しないと表明しました。山崎大輔・官邸キャップに中継で最新情報を伝えてもらいます。
──ポスト菅をめぐる新たな動きは?
新たに立候補の意向を表明した河野ワクチン担当大臣ですが、菅総理大臣が周辺に対し、河野氏を支持する意向を伝えたことが分かりました。
麻生派に所属する河野氏ですが、去年の総裁選ではその麻生副総理に止められて、立候補を断念しました。しかし、麻生氏は今回、「自民党は厳しい状況に置かれている。いろいろな候補者が出て、政策論争をやったほうがいい」と周辺に語り、河野氏の立候補を容認する考えです。
河野氏はすでに他の派閥の議員などにも支持を要請する電話をかけていて、麻生氏の側近は「今回は派閥単位で勝負が決まる総裁選ではない。投票箱が開くまで結果は分からない」と話しています。
──2日時点では菅総理は出馬する意向でしたが、山崎キャップはこの急転、想定していましたか?
菅総理が立候補を断念する可能性というのは想定していたんですけれども、まさか3日に表明するとは思っていませんでした。
──それだけ突然の決断、総理が踏み切った「決め手」は?
決め手はやはり党役員人事でした。
菅総理は週明けに党役員人事を行うために、3日、党の最高意思決定機関である総務会で一任をとりつける予定でした。しかし、総理周辺によりますと、菅総理は今回の人事への反発が強く、総務会で一任をとりつけることはできないと判断したということなんです。これが立候補を断念する最後の決め手になったということです。
菅総理は、立候補を断念することを3日まで政府や自民党の幹部にも伝えていませんでした。自民党の役員会が始まる直前に二階幹事長も知らされたということです。総理周辺は「菅総理は1人で決めた。いかにも菅総理らしい」と語っていました。