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石破氏「曇りあっては」…総裁選、結論出ず

2021年9月8日 9:10
石破氏「曇りあっては」…総裁選、結論出ず

「ポスト菅」を決める自民党総裁選で、動きが活発化しています。検討中を含めて5人の名前が取りざたされますが、構図に大きな影響を与える石破元幹事長は7日も結論を持ち越しました。有力者に面会して支援を求めるなど、5人それぞれの動きを追いました。


■高市氏は「支援」受ける安倍前首相宅へ

7日夜7時半ごろ、高市早苗前総務相(60)を乗せた車が、安倍前首相の自宅に到着しました。高市氏は、自民党総裁選で安倍氏の支援を受けています。

高市氏は、8日午後4時から出馬会見を行うことを伝え、今後の支持拡大に向けた戦略について意見を交わしたものとみられます。

車は午後8時すぎ、安倍氏の自宅を出ました。

■野田氏、首相に「多様性を担えれば」

7日正午ごろ、首相官邸で野田聖子幹事長代行(61)が記者に囲まれました。菅首相と面会した後、取材に「『自民党の多様性を担えればいいな、とは思っています』という風にはお伝えしました」と話しました。

“ポスト菅”をめぐる動きが活発化しています。

■構図に影響…石破氏の動向いかに

注目が集まるのが、総裁選の構図に大きな影響を与える石破茂元幹事長(64)の動向です。

石破氏は7日、派閥の会合に出席しました。終了後に「先が見えるようになった?」と声を掛けられると、「曇りがあってはいかんね」と意味深な言葉を口にしました。

派閥内の議員からは「石破氏は立候補するべき」「(ワクチン担当相の)河野(太郎)さんが出る以上、河野さんに票はどっと流れてしまう。もう、出ないという選択肢しかない」などと、意見が割れています。

石破氏に近い側近議員は「安倍・麻生政治を終わらせるために河野(太郎氏)を支援した方がいい」と話しました。

石破氏は周辺に「ウソやごまかしのない政治を実現したい」と話していますが、7日も結論は持ち越しになりました。立候補か、河野氏の支援か、注目されます。

■河野氏が「支援」要請…麻生氏は

河野氏は7日の会見で、石破氏から支援の連絡があったかを聞かれ「あの、石破さんに聞いてください。石破さんの話を私に聞かれても答えようがございません」とかわしました。

――週末の各社の世論調査で、次の首相にふさわしい方として河野氏が軒並みトップでした。国民の待望論への受け止めは?

河野氏
「そこはありがたいと思います。しっかりと日本を前に進められるように頑張っていきたいと思います」

7日も、所属する派閥のトップである麻生副総理のもとを訪ねるなど、水面下で自らの支援を要請しています。

その麻生氏は7日、会見に臨みました。

記者から「河野大臣をどう評価されますか」と問われると、質問がよく聞き取れなかったのか、「コロナに対する…?」とけげんそうな表情を浮かべた後、事務方に「河野太郎さん」と耳打ちされ、「あ、河野?」「太郎をどう評価するか。ああ、そりゃあ閣僚が閣僚に対する批判をこの場で言うなんてことは考えられんから。あんた個人的な質問が好きだね」とけむに巻きました。

■岸田氏「何としても勝ち抜く」

岸田文雄前政調会長(64)は7日、派閥の会合で「今後も思ってもみないような状況もあり得るかもしれない。私は何としても、この総裁選挙、勝ち抜きたいと思っております」と決意を新たにしました。

■立憲「政権交代」後の政策発表

一方、立憲民主党の枝野幸男代表は、次の衆院選で政権交代を実現した場合に、直ちに取り組む政策を発表しました。新型コロナウイルス対策については、新たな持続化給付金など少なくとも30兆円規模の補正予算の編成に着手し、首相官邸に官房長官をトップとした新たな司令塔を設けるとしています。

(9月7日『news zero』より)