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総裁選決選投票“ほぼ確実”各陣営の戦略は

2021年9月27日 18:35
総裁選決選投票“ほぼ確実”各陣営の戦略は

29日に迫った自民党の総裁選挙。各陣営は、最後の票固めを行っています。決選投票にもつれこむことがほぼ確実な情勢となるなか、各陣営はどんな戦略を描いているのでしょうか。

国会の近くにある日枝神社。27日午前、岸田氏が参拝に訪れました。

岸田前政調会長
「小学校時代から親しくさせていただいている神社で」

総裁選挙まであと2日。

岸田前政調会長
「千円札にしようか」

秘書を務める長男とともに参拝し、新たにした決意とは――

岸田前政調会長
「最後の最後まで結果はわからない。そういう総裁選挙だと思います。緊張感をしっかり持って、最後まで戦い抜きたいと思っています」

終盤に差し掛かった総裁選挙。日本テレビは、国会議員票の情勢について取材するとともに、自民党の党員・党友を対象に電話調査行い、総裁選挙の仕組みに従って票に換算しました。

すると、河野氏が280票以上を獲得し1位に。しかし過半数は獲得できない見通しで、230票程度を固め2位になる可能性が高い岸田氏と、決選投票となることがほぼ確実な情勢です。決選投票になった場合、高市氏や野田氏の陣営の票を多く取り込めば、岸田氏が河野氏を逆転する可能性もあります。

   ◇◇◇

対する河野氏。

河野ワクチン担当相
「おはようございます」

27日は、小泉環境大臣と共に、都内の住宅街で移動スーパーを視察していました。マンションの住民たちからは、「総理がんばって」という声援も。河野ワクチン担当相は「ありがとう」と答えていました。

決選投票の見通しについては――

河野ワクチン担当相
「戦略としては国民の広い支持をいただいて、それをもとに勝ち抜くという戦略に変わりはありません」

最も多くの党員票をとれると見込んでいる河野陣営。「幅広く得た支持を議員票でひっくり返して衆院選を戦えるのか」と訴えていく戦略です。

   ◇◇◇

中国の人権問題について意見交換をした高市氏。

高市前総務相
「人権問題および経済安全保障担当補佐官をおいて、あまりにも非道な法律の制定、運用のしかた、人権侵害の実態にとり組んでまいります」

決選投票について陣営からは…。

高市氏陣営の議員
「対応を決めていない議員も多くいる。高市さんが1回目の投票で2位になる可能性はまだある」

決選投票に残るため、議員への働きかけを最後まで続ける戦略です。

   ◇◇◇

一方、陣営の議員から「出遅れが響いている」との声が上がる野田氏。27日午後、JA全中(=全国農業協同組合中央会)や全日本不動産政治連盟を訪ね、支持を訴えました。

野田幹事長代行
「いまはとにかく、一番目指して頑張るのみなので、仮定の話はありません」

   ◇◇◇

こうした中、政権を取った場合の公約を相次いで発表している立憲民主党は――

立憲民主党・枝野代表
「今日はバージョン6であります。分配なくして成長なし。みんなを幸せにする経済政策。格差の是正と、そして老後や子育て雇用など安心を高める」

第6弾となる経済政策には、時限的に消費税を5%まで引き下げる事や、年収1000万円程度以下の人の所得税を1年間、実質免除するなどの減税が盛り込まれました。財源については、国債の発行のほか、所得税の最高税率引き上げなど、富裕層や大企業には増税するとしています。