米で性別「X」パスポート…日本の多様性は
アメリカでは、男性・女性以外の性認識「X」を性別欄に記入したパスポートが初めて発行されました。バイデン政権では多様性を重視していますが、日本の各政党のスタンスはどうでしょうか。同性婚を例に、日本テレビの「候補者アンケート」で比較しました。
■性別「X」…米「初」パスポート
有働由美子キャスター
「今回の衆議院選挙では、多様性も大きな争点の1つになっていますが、多様性で注目したいニュースがあります。アメリカで初めて発行されたパスポートについてです」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「注目のパスポートを受け取ったのは、西部コロラド州に住む退役軍人のダナ・ジムさんです。アメリカ初というのは、パスポートの性別欄にある『X』のことです。男性の『M』、女性の『F』だけでなく、それ以外の性の認識であることを示す『Xジェンダー』を意味しています」
有働キャスター
「カナダなどでも始まっていますが、アメリカでも始まったということですね」
小栗委員
「そうです。アメリカの国務省は、来年初めにはパスポートの申請で、誰でもこの『Xジェンダー』を選べるようにする方針です」
「そもそもバイデン政権では、副大統領は女性で初、黒人でも初のハリス氏です。運輸長官のブティジェッジ氏は、同性愛者を公言する初めての閣僚です。多様性が際立っていて、政策でも重視しています」
■廣瀬さん「スポーツでも変えられる」
有働キャスター
「こういった動きをどう見ますか?」
廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「東京オリンピックでは、同性愛者であることを公表している飛び込みのトーマス・デーリー選手の活躍やコメントによって、LGBTQの人々に対する関心がまた変わったなと思っています。スポーツでも変えられる部分がたくさんあるのではないかなと思っています」
「日本では同性婚が認められていないので、手続きなどでも相当苦労されていると聞いています。ありのままの自分でいられるよう社会を設計していくべきではないかなと思っています」
■「同性婚」候補者アンケート…各党は
有働キャスター
「多様性やジェンダーについて、どういう社会にしていくのかは、まさに私たちが選択しなくてはいけません。今回の衆議院選挙で、各政党はどういうスタンスなのでしょうか」
小栗委員
「多様性の中でも同性婚について、日本テレビの候補者アンケート(28日午後9時時点で回答率96.6%)で見てみます」
「『同性婚を法律に明記すること』について、『賛成』を選んだ候補者が多かった政党は、立憲、共産、国民、れいわ、社民、NHK党です。『やや賛成』なのが公明と維新で、自民は『どちらともいえない』が最も多くなっています」
有働キャスター
「同性婚だけではなく多様性をどうするかについて、今回の選挙では各政党が公約に掲げ、大きな争点になっています。候補者アンケートの中の『2分でわかる考え方診断』でも、自分や候補者の考え方が分かります。ぜひ31日の投票日に向けて活用してみてください」
(10月28日『news zero』より)