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安倍元首相“国葬”まで2週間 案内状を“速達”で発送 返送投函期日は“修正”され…

2022年9月13日 19:32
安倍元首相“国葬”まで2週間 案内状を“速達”で発送 返送投函期日は“修正”され…

安倍元首相の国葬まで2週間あまりとなり、厳重な警備態勢がしかれ始めています。一方、案内状の発送をめぐっては、疑問の声があがっています。

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2週間後、羽田空港は海外の要人などを出迎えることになります。警視庁は13日、9月27日に行われる安倍元首相の国葬に向け、警備会社などと連携して合同パトロールを行いました。

警視庁の警備犬が、不審物が隠されやすいロッカーやゴミ箱を捜索しました。日程が迫るにつれて警戒感が強まっています。

安倍元首相の銃撃事件を受け、交代する形で8月に就任した警察庁の露木康浩長官は…

警察庁 露木康浩長官(国葬儀警備対策推進室会議、13日)
「参列者の安全と行事の円滑な進行を確保するため、先般の検証・見直しの結果を踏まえ、全国警察の総力を挙げて、各種の対策を講じていかなければなりません」

今回の国葬では16億6000万円程度の費用の全額が税金でまかなわれることになっています。

国葬に向けた動きが進められる中、立憲民主党の岡田克也幹事長は13日、安倍元首相の国葬に関する質問書を松野官房長官に手渡し、「なぜ国葬としたのか」などについて説明を求めました。

立憲民主党 岡田克也幹事長
「国葬に関する政府の対応、国民に対しての説明もそういう意味では不十分だったということを申し上げた上で、質問書というものを、先ほど、松野博一官房長官にお渡しをして」

そんな中、立憲民主党の前衆院議員、尾辻かな子さんのもとに3日前に届いたのが、葬儀委員長を務める岸田首相からの案内状です。
立憲民主党 尾辻かな子前衆院議員
「なんやろうかと思って後ろを見たら、内閣総理大臣・岸田文雄と書いていて」

しかも、案内状は速達で届きました。

立憲民主党 尾辻かな子前衆院議員
「“速達”で来たというのにちょっとびっくりしました」

岸田首相が国葬の日程を決めたのは7月22日です。その後、予算を決定したのは8月26日でした。

なぜ今、1通あたり260円の追加料金がかかる“速達”を使ったのか。内閣の担当者は「事務的な手続きの遅れで期日が迫っていたために、内閣府から発送した分については基本的にすべて速達を利用した」としています。

あくまで事務的な手続きの都合としていますが、案内状にはもうひとつ気になる点がありました。返送の投函期日に修正テープがはられ、上から手書きで修正されて9月13日になっています。

しかし、その下にははっきり、8日と記されています。8日というと、岸田首相が国会の閉会中審査で説明をした日です。

立憲民主党 尾辻かな子前衆院議員
「なんの国会への説明もないまま、閉会中審査の前に(案内状が)届いてしまったら、手続き上の意味も込めて出席できないような状況ができますので、タイミングを見計らっていたのではないか」

さらに、最大6000人程度の参列者を募るために、具体的にどの範囲まで、何人に案内状を送ったかは明かされておらず、こうした費用がどうなっているのかは不透明です。

松野官房長官は12日の会見で…

Q.どのくらいの数の案内状を送付しているのか?

松野官房長官
「案内状の送付先は先例を参照しつつ検討し、現・元三権の長、現・元国会議員、海外の要人、立法行政、司法関係者、地方公共団体代表、各界代表等であります」

迷走と混乱を伴ったまま突き進む安倍元首相の国葬。国論を二分する国をあげての儀式は目の前に迫っています。

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