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首相の言葉を“同じ熱量で伝える” 首脳会談を裏で支える…通訳の現場

2023年5月7日 12:14
首相の言葉を“同じ熱量で伝える” 首脳会談を裏で支える…通訳の現場

G7広島サミットまで12日。岸田首相と世界を言葉でつなぐスタッフを取材しました。

■中国、モンゴルの外交政策担当とは別の顔も

ことし1月、G7広島サミットを前に、G7各国を歴訪した岸田首相。その後ろにいたのは、外務省職員の浅見麻紀子さん。普段は中国とモンゴルの外交政策を担当していますが、別の顔も。

岸田首相「日米両国はかつてないほどの厳しい、複雑な安全保障環境の中にあります」

浅見さん「Japan and the United States are currently facing the most challenging and complex security environment in recent history」

およそ1年半前から岸田首相の通訳として、外遊に同行するなど活躍。G7広島サミットでも重責を担う予定です。

高い集中力が求められる通訳の現場。浅見さんが使っているノートを見せてもらうと…。

浅見さん「“日本に近々行きたい”ということだったと」

独自の記号を作り、メモの時間を短縮していました。

■カバンに忍ばせていたのは…

カバンからは電子辞書が出てきましたが…。

浅見さん「正直、辞書使ってる余裕とか時間ないですね。お守りとしては一応、持っているという感じ」

さらに…。

浅見さん「食事会の通訳をやっていたら、その間、当然食べたりできないので」

食事の時間も無いため、小腹を満たすものもカバンに忍ばせていました。

■通訳で“意識していること”は

岸田首相の言葉を伝える上で、意識していることを聞いてみると。

浅見さん「やっぱり人柄を伝えるって、あまり簡単なことではないなと思うので、力を入れている政策や思いのこもったものについては、同じような熱量で伝えようとしています」