ウクライナ情勢 肥料価格にも影響で農水省が調査団派遣へ
深刻化するウクライナ情勢を背景に、肥料など、農業に必要な生産資材の価格高騰が続いています。こうした中、農林水産省が肥料の原料の安定的な調達を図るため、原料の主要な産出国に調査団を派遣する予定であることが分かりました。調査団の派遣は初めてです。
現在、日本は化学肥料の原料をほぼ全て、海外からの輸入に依存しています。原料の一つであるリンは約9割を中国から輸入していて、中国の輸出規制を受けて価格が急上昇しています。また、カリウムについても、約4分の1をロシアとベラルーシからの輸入に依存しています。
政府関係者によりますと、化学肥料の原料の調達先が特定の国に偏っている現状からの脱却を目指し、輸入元を多元化するため、農林水産省は原料の主要な産出国に調査団を派遣する予定です。
早ければ5月中旬にも派遣する予定で、モロッコやカナダなどへの派遣が検討されています。