自民“勝ち越し”政権運営・解散戦略に与える影響は? 政治部記者が解説
衆参5つの選挙区の補欠選挙で投開票が行われ、自民党が4つの選挙区で当選を確実にした一方、日本維新の会も1つの選挙区で当選を確実にしました。補欠選挙の結果が今後の岸田首相の政権運営や解散戦略に与える影響とは、日本テレビ政治部記者が解説します。
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与党側は4勝1敗と勝ち越しましたが、思わぬ苦戦を強いられた選挙区が多く、今後の政権運営は簡単ではないとの受け止めが広がっています。
今回の補欠選挙では投票率は低くなりましたが、自民党の地盤が強固な山口2区でも接戦にもつれ込みました。自民党幹部からは、「これほど接戦に持ち込まれるようでは、岸田首相がすぐに解散総選挙に踏み切るのは難しい」との声が出ています。
また、和歌山1区では維新の勢いに歯止めをかけることができず、ある自民党幹部は「維新とどう対峙していくのか、戦略の練り直しが不可欠だ」と警戒感をあらわにしています。
一方、野党側は千葉5区で候補者が乱立するなど、足並みの乱れが目立ちました。立憲民主党幹部からは、「野党同士が割れてたんじゃ戦いにならない」との声が上がっています。
今後は次の衆院選に向け、どこまで候補者を一本化できるかが焦点となります。また、選挙中に岸田首相が襲撃される事件が起きるなど、選挙活動や警備のあり方に課題を残す結果となりました。