「差し控える」はやましいから…松野官房長官に“真紀子節”炸裂 1000万円超“不記載”めぐり苦言
自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、松野官房長官側が5年で1000万円を超える収支報告書に記載のないキックバックを受けていたとみられることが、関係者への取材でわかりました。国会で集中審議も行われましたが、松野官房長官から詳しい説明はありませんでした。
◇
8日、朝から松野官房長官は大勢の記者に囲まれていました。
――キックバックを受け取ったというのは事実でしょうか?
松野官房長官
「今から閣議がありますので、記者会見で対応します」
――自身の進退についてはどうお考えですか?
松野官房長官
「記者会見で対応します」
――官房長官続けられる予定ですか?
松野官房長官
「…」
自民党・安倍派の政治資金パーティー問題をめぐり、追及の矛先は“裏金疑惑”が浮上した松野長官個人へ集中することに。松野官房長官側が収支報告書に記載のないキックバックを受けていたとみられることが、関係者への取材でわかったのです。その総額は直近5年間で1000万円を超えるとみられます。
8日朝の官房長官会見は、すべでの質問がこのパーティー券問題でしたが、これまでと同じ回答を繰り返しました。
会見後、官房長官が向かったのは国会。席につくなり、野党から厳しい追及がありました。
立憲民主党 枝野前代表
「パーティー券の販売、ノルマを超えた分を派閥の方には報告・計上せずに自分のところで抱えていた。そういうケースはあったんですか、ないんですか」
松野官房長官
「私の政治団体についても、精査して適切に対応してまいりたいと考えております」
立憲民主党 枝野前代表
「繰り返します松野長官、よく聞いてください。私、派閥のこと聞いていません。あなたの政治資金の取り扱い、あなたが売ったパーティー券のことをちゃんと派閥に報告したんですか。あなた自身が答えられることだし、あなた自身じゃなきゃ答えられないことです、お答えください」
松野官房長官
「派閥が現在、政治資金に関しまして刑事告発をなされ、それに関連して捜査が行われているものと承知をしており、そうしたことを踏まえ、私の政治団体についても精査し、適切に対応してまいりたいと考えております」
松野長官は詳しい説明を拒み続けました。午後には――
立憲民主党 蓮舫議員
「内閣の要が政治と金の疑惑、直撃されているのに当人は何も答えない。(裏金の)受け手が官房長官ではないかと言われているんです」
「この内閣で防衛増税できるんですか、少子化対策の財源でこれから介護とか医療のご高齢者の保険料2割、3割だって、そんな議論していいんですか。足元の金の説明もできないのに、国民に負担を押しつけることなんかできない。更迭してくださいよ」
岸田首相
「政策集団の政治資金パーティーについて指摘を受け、そして国民の政治に対する信頼が揺らいでいること、これを深刻に受け止めています」
「そして説明責任ということでおっしゃいましたが、政治団体が収支報告書を提出し、それに対して告発が行われ、そして今、それぞれ精査を行っているということであります」
さらに蓮舫議員は、5日に安倍派の事務総長経験者である西村経済産業相が、派閥の元会長である森元首相らと会合したことについても追及しました。
立憲民主党 蓮舫議員
「仮に違ったとしても、もしかしたら、この3人で会っていたら裏工作しているんじゃないか、口裏合わせしているんじゃないかと疑って見えてしまうんです」
西村経産相
「口裏合わせなど一切行っておりません」
西村経産相は、会合は前から決まっていたもので、口裏合わせはしていないと強い口調で否定しました。
野党のトップは――
立憲民主党 泉代表
「この際、悪徳議員の根絶、退場をさせなければならない」
◇
政界を揺るがす政治と金の問題に声をあげたのは、かつて自民党に所属し、外務大臣を務めた経験のある田中真紀子氏(79)です。
田中真紀子氏(8日午後4時半すぎ)
「みなさま、こんにちは。聞こえますか、このドラ声が」
「11年ぶりに永田町の土を踏みました。まあなんか、空気が相変わらずよどんでいるし、きな臭いし、何か暗い感じがするなと」
松野官房長官の答弁について8日、意見を述べました。
田中真紀子氏
「民主主義は言論ですから、言葉でもって、どれだけわかりやすく命がけでしゃべるかなんですよ。しゃべらないで、なんですか、『答弁を差し控えさせていただきます』。差し控えるというのはやましいから答えられないってことでしょ。差し控えちゃいけないの! じゃあ国会議員になるのを差し控えた方がいい」
午後の会見でも、詳しい説明をしなかった松野長官。ほかの事務総長経験者の中にもキックバックを受けていた議員がいるとみられ、東京地検特捜部は臨時国会閉会後にも議員への聴取などをして全容解明を進めるものとみられます。
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8日、朝から松野官房長官は大勢の記者に囲まれていました。
――キックバックを受け取ったというのは事実でしょうか?
松野官房長官
「今から閣議がありますので、記者会見で対応します」
――自身の進退についてはどうお考えですか?
松野官房長官
「記者会見で対応します」
――官房長官続けられる予定ですか?
松野官房長官
「…」
自民党・安倍派の政治資金パーティー問題をめぐり、追及の矛先は“裏金疑惑”が浮上した松野長官個人へ集中することに。松野官房長官側が収支報告書に記載のないキックバックを受けていたとみられることが、関係者への取材でわかったのです。その総額は直近5年間で1000万円を超えるとみられます。
8日朝の官房長官会見は、すべでの質問がこのパーティー券問題でしたが、これまでと同じ回答を繰り返しました。
会見後、官房長官が向かったのは国会。席につくなり、野党から厳しい追及がありました。
立憲民主党 枝野前代表
「パーティー券の販売、ノルマを超えた分を派閥の方には報告・計上せずに自分のところで抱えていた。そういうケースはあったんですか、ないんですか」
松野官房長官
「私の政治団体についても、精査して適切に対応してまいりたいと考えております」
立憲民主党 枝野前代表
「繰り返します松野長官、よく聞いてください。私、派閥のこと聞いていません。あなたの政治資金の取り扱い、あなたが売ったパーティー券のことをちゃんと派閥に報告したんですか。あなた自身が答えられることだし、あなた自身じゃなきゃ答えられないことです、お答えください」
松野官房長官
「派閥が現在、政治資金に関しまして刑事告発をなされ、それに関連して捜査が行われているものと承知をしており、そうしたことを踏まえ、私の政治団体についても精査し、適切に対応してまいりたいと考えております」
松野長官は詳しい説明を拒み続けました。午後には――
立憲民主党 蓮舫議員
「内閣の要が政治と金の疑惑、直撃されているのに当人は何も答えない。(裏金の)受け手が官房長官ではないかと言われているんです」
「この内閣で防衛増税できるんですか、少子化対策の財源でこれから介護とか医療のご高齢者の保険料2割、3割だって、そんな議論していいんですか。足元の金の説明もできないのに、国民に負担を押しつけることなんかできない。更迭してくださいよ」
岸田首相
「政策集団の政治資金パーティーについて指摘を受け、そして国民の政治に対する信頼が揺らいでいること、これを深刻に受け止めています」
「そして説明責任ということでおっしゃいましたが、政治団体が収支報告書を提出し、それに対して告発が行われ、そして今、それぞれ精査を行っているということであります」
さらに蓮舫議員は、5日に安倍派の事務総長経験者である西村経済産業相が、派閥の元会長である森元首相らと会合したことについても追及しました。
立憲民主党 蓮舫議員
「仮に違ったとしても、もしかしたら、この3人で会っていたら裏工作しているんじゃないか、口裏合わせしているんじゃないかと疑って見えてしまうんです」
西村経産相
「口裏合わせなど一切行っておりません」
西村経産相は、会合は前から決まっていたもので、口裏合わせはしていないと強い口調で否定しました。
野党のトップは――
立憲民主党 泉代表
「この際、悪徳議員の根絶、退場をさせなければならない」
◇
政界を揺るがす政治と金の問題に声をあげたのは、かつて自民党に所属し、外務大臣を務めた経験のある田中真紀子氏(79)です。
田中真紀子氏(8日午後4時半すぎ)
「みなさま、こんにちは。聞こえますか、このドラ声が」
「11年ぶりに永田町の土を踏みました。まあなんか、空気が相変わらずよどんでいるし、きな臭いし、何か暗い感じがするなと」
松野官房長官の答弁について8日、意見を述べました。
田中真紀子氏
「民主主義は言論ですから、言葉でもって、どれだけわかりやすく命がけでしゃべるかなんですよ。しゃべらないで、なんですか、『答弁を差し控えさせていただきます』。差し控えるというのはやましいから答えられないってことでしょ。差し控えちゃいけないの! じゃあ国会議員になるのを差し控えた方がいい」
午後の会見でも、詳しい説明をしなかった松野長官。ほかの事務総長経験者の中にもキックバックを受けていた議員がいるとみられ、東京地検特捜部は臨時国会閉会後にも議員への聴取などをして全容解明を進めるものとみられます。