日中外相オンライン会談 “ロシア侵攻”めぐり、中国に責任ある役割果たすよう求める
林外相が中国の王毅外相とオンラインで会談し、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、中国に責任ある役割を果たすよう求めました。
会談は日本側が提案し実現しました。
林外相は、ロシアによるウクライナ侵攻について「国際法の明確な違反だ」と指摘し、中国に対し、国際社会の平和と安全を維持するため責任ある役割を果たすよう求めました。
また、尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海などの状況に深刻な懸念を表明しました。
さらに林外相は、中国が日本周辺で軍事活動を活発化させていることに重大な懸念を伝えました。中国海軍の空母は沖縄の南で連日、艦載機の発着艦を行っています。
一方、中国外務省によりますと、王毅外相は「台湾など中国の核心的利益と重大な関心に関わる問題で、日本側のネガティブな動きが目立つ」とした上で、「一部の政治勢力は理由もなく中国を批判し、相互信頼を深く傷つけ、日中関係の根幹を揺るがしている」と批判しました。
また、アメリカのバイデン大統領が訪日するのを前に、王毅外相は『日米が手を携えて中国と対抗する』との論調がすでに騒がしい」と強調しました。さらに「日米の2国間協力は陣営の対立をあおるべきではなく、中国の主権と安全、発展の利益を損なってはならない」と強くけん制しています。